トップ > 熱力学 > 可逆過程

可逆過程


 可逆変化とは系を基準的な状態からある状態へ変化させた時、外部と系との間でやりとりした熱と仕事を元に戻すと基準的な状態戻るということである。 つまり、何か変化させた時に系と外部が全て元の状態に戻れば可逆過程である。

fig2-4-1.png

図1. 可逆変化の例

可逆変化の一つの例を示す。 図のようなシリンダーを考える。 初期状態としてシリンダー内部の圧力と外部の圧力は同じであるとする。 このシリンダーを図1の上のように準静的に外部から仕事をして圧縮するとピストンはどんどん奥に入る。 圧縮をやめると、ピストンは外部に仕事をしながら再び釣り合いの位置に戻るのである。 このように元の状態に戻すことができているので、この変化は可逆過程である。
 多くの教科書で準静的変化の場合は可逆と紹介することがあるが、実はそうではない。 図1で示した例の場合、もしピストンとシリンダーの間に摩擦があれば摩擦で生じた熱は取り戻すことができず、結局外部からの仕事は圧縮だけに使われず摩擦によって奪われてしまう。 ピストンも結局同じ位置には戻らず、シリンダーの内部の圧力、外部の圧力、摩擦が釣り合う位置で止まることになるのである。

広告