比熱
カテゴリー:熱力学
比熱とは単位質量の物体の温度を1度上昇させるために必要な熱量のことである。
比熱は比熱容量とも呼ばれる。
経験的に鉄は熱を加えるとすぐに温まる一方で、プラスチックは熱を加えてしばらくしないと温まらない。 これは鉄の温度を上げるために必要な熱量が小さくて済む一方で、プラスチックの温度を上昇させるためには鉄より多くの熱量が必要なためである。 つまり、鉄は比熱が小さくプラスチックは比熱が大きいと言える。
下の表に物体別の比熱を示す。
物質 | 温度 [℃] | 比熱 [\( \mathrm{J\cdot kg^{-1} \cdot K^{-1}} \)] |
---|---|---|
水 | 0 | 421.7 |
鉄 | 20 | 460 |
銅 | 20 | 385 |
銀 | 20 | 234 |
金 | 20 | 130 |
ポリ塩化ビニル(軟質)(ポリ袋) | 20 | 1260~2090 |
アスファルト | 20 | 920 |
紙 | 0~100 | 1170~1340 |
天然ゴム | 20 | 1900 |
陶器 | 20 | 1050 |
木材(松) | 30 | 2090~2930 |
別のページで説明するが、これらの比熱は正確には定圧比熱と呼ばれる。 経験的に知っていることではあるが、金属は比熱が小さい。 そのため、小さい熱量ですぐに温まるのである。
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