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デシベル(dB)


 音の大きさからレーダーの信号強度まで使われるデシベル。 割と身の回りで使われているがデシベルとはいったいどういうものかわからない人も多いのではないかと思う。 このページではデシベルがどのように表されるのか、そしてどう言った意味があるのかを紹介したいと思う。
今、基準となる値\( A_0 \)があり、観測値として、\( A_1 \)という値が得られた時、 \( A_1 \)は\( A_0 \)に対してどれくらい大きいか知りたい場合は、 その比率を\( \alpha \)とすると、 \begin{eqnarray} \frac{A_1}{A_0} = \alpha \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (1) \end{eqnarray} とするだろう。 これは割合を求める時に使われる。 では、もし\( A_1 \)が\( A_0 \)の1000倍の大きさを持っている場合は、\( \alpha = 1000\)となる。 さらに\( A_1 \)が\( A_0 \)の100万倍の時は、\( \alpha = 1000000\)となる。 このように\( A_1 \)の変動幅が相当大きい時は、対数を使うとよりシンプルに表すことができる。 対数とは10の何乗で表すことができるか?ということで、式(1)を対数で表すと \begin{eqnarray} \frac{A_1}{A_0} = 10^{\alpha} \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (2) \end{eqnarray} となる。 この場合、\( A_1 \)が\( A_0 \)の100万倍の時は、\( \alpha = 6 \)となり、非常にシンプルに表すことができるのである。
では、次に式(2)の両辺に\( \log_{10} \)をかける。すると、 \begin{eqnarray} \alpha = \log_{10} \left( \frac{A_1}{A_0} \right)\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (3) \end{eqnarray} を得る。この\( \alpha \)の単位として「ベル」が用いられる。 この「ベル」という単位は電話を発明したアレクサンダー・グラハム・ベルに由来し、電話の電力の減衰が指数関数的になることから、この値を用いた。
 デシベルとは式(3)で表したベルと同じ意味であるが、ある倍率がかかっている。 その倍率は10で、式(3)の両辺に10をかけてやると、 \begin{eqnarray} 10 \alpha = 10 \log_{10} \left( \frac{A_1}{A_0} \right)\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (4) \end{eqnarray} となる。ここで、左辺をデシベル表記に帰る。 「デシ」とは10倍という意味で、水の体積を示す時などに使うデシリットルは10リットルのことである。 つまり、デシベルで表される\( L \)とベルで表される\( \alpha \)の関係は \begin{eqnarray} L = 10 \alpha \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (5) \end{eqnarray} となり、デシベルを表す式は式(4)と式(5)を使って、 \begin{eqnarray} L = 10 \log_{10} \left( \frac{A_1}{A_0} \right)\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (5) \end{eqnarray} となるのである。 式(5)の意味を考えて見る。 もし、\( A_1 \)が\( A_0 \)より一桁大きい場合、\( \log_{10} \left( \frac{A_1}{A_0} \right) = 1\)となり、\( L=10 \)となる。 また、\( A_1 \)が\( A_0 \)より二桁大きい場合、\( \log_{10} \left( \frac{A_1}{A_0} \right) = 2\)となり、\( L=20 \)となる。 このようにして「10デシベル違うということは比較している値が1桁違う」といことを意味するのである。 同様にして、「1デシベル違うということは比較している値が0.1桁違う」ということを意味するのである。 また、電圧や電流の入力と出力をデシベル表記にするとき、「20デシベル違うということは比較している値が1桁違う」ということを聞くことがあると思う。 これは、デシベルは電力を基準に考えているためで、詳しくは電圧・電流のデシベルのページで説明する。

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