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サイクロトロン周波数

カテゴリー:プラズマ物理学


 磁場中にプラズマ(電子とイオン)が存在するとプラズマの1つ1つの粒子にはローレンツ力が加わる。

ローレンツ力が速度方向に対して垂直に加わるため、プラズマの各粒子は回転運動を始める。 (回転運動をしているので、ローレンツ力による力(加速度)は常に回転の中心方向に向いている。)

この回転運動の周波数のことサイクロトロン周波数と呼び、以下のように表される。


\begin{eqnarray} \omega = \frac{|q| B}{m} \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (1) \end{eqnarray}

ここで、\( m \)は粒子の質量である。


fig2-2-2.png

図1. 電子(右)とイオン(左)の磁場中での運動。それぞれ、ラーモア半径、回転方向、サイクロトロン周波数が異なる。


式(1)からも分かるように電子とイオン(正電荷)でサイクロトロン周波数は異なるのである。

もちろん電子は質量がイオン(プロトンを仮定)に対して1/1800くらい小さいので、サイクロトロン周波数は電子の方がプロトンに比べて1800倍大きくなる。 (詳しくは電子とイオンの質量比を参照。)

サイクロトロン周波数は他にもジャイロ周波数、ラーモア(Larmor)周波数、旋回周波数などと呼ばれる。

サイクロトロン周波数の詳しい導出方法は、一様な磁場中の運動のページを参考にして欲しい。


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