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 確率の基本的な性質


 確率は直感的にわかりやすいので、その意味自体は特に問題なく理解することができるだろう。 例えば、50%で当たるくじと言われたら、「2回引けば1回くらいは当たる」かなとか、1%の確率で引けるカードとあれば「100回引いて1回引けるくらい」とおおよそ確率は想像がつくと思う。 実際は50%の確率で当たるくじを2回引くと確実に当たるというわけではないが、当たる確率がパーセント(%)で表されているのでだいたいどのくらいかわかりやすいのである。 このように社会では確率を%で表すことが非常に多い。 %は百分率と呼ばれ、全体を100に対してその事象がどれくらいで起こるかを表しているのである。 知っている人も多いと思うが、数学の問題は少し違う。 数学は全事象を1として、確率の計算を行う。 つまり、すべての起こりうることの総数が1であるので、確率は1を超えることはない。 1が100%なのである。当然のことではあるが、ある試行を行うとき、その全事象\(U\)の要素数を\( n(U) \)として、ある事象\( A\)の要素数を\( n(A) \)とすると、以下の関係が成り立つ。 \begin{eqnarray} 0 \leqq n(A) \leqq n(U)\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (1) \end{eqnarray} この式の意味は簡単で、事象\( A \)の要素数は全事象\(U\)の要素数を超えることはないし、0を下回ることはない。ということである。 次に、式(1)の全体を\( n(U) \)で割ることで、 \begin{eqnarray} 0 \leqq \frac{ n(A) }{ n(U) } \leqq 1\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (2) \end{eqnarray} を得る。ここで、事象\(A\)が起こる確率は、 \begin{eqnarray} P(A) = \frac{ n(A) }{ n(U) }\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (3) \end{eqnarray} で表されるので、式(2)は以下のように変形できる。 \begin{eqnarray} 0 \leqq P(A) \leqq 1\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (4) \end{eqnarray} この式(4)の意味は冒頭で示したように、ある事象\( A \)が起こる確率は0を下回ることも、1を超えることもない、ということである。 簡単なことではあるが、よく確率の問題を解くと、その答えを「3.2」とかにしてしまう人がいる。 これは明らかに計算ミスで、このことを知っておけば防げたミスである。 ちなみに、空事象\( \varnothing \)の起こる確率は0であるので、 \( P(\varnothing)=0 \)であり、全事象が起こる確率は\( P(U) =1 \)である。

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