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 確率


 さいころを振って、1の目が出るかどうかは前もっては知ることができない。 ただ、1回振ると1の目が出ると期待される割合は、 \begin{equation} \frac{1}{6} \end{equation} とできることはすぐに想像できるであろう。 これはさいころの目が「1, 2, 3, 4, 5, 6」と6つあって、その中の1つが1回サイコロを振ると確実に出るからである。
 実際に何回かさいころを振ってみて1の目が出るかどうかを考えてみよう。 いきなり、1の目が出ることも考えられるし、1の目が連続で出ることもあるだろう。 ただし、振る回数が多くなればなるほど、 \begin{equation} \frac{1の目が出る回数}{さいころを振った回数} \end{equation} が\(\frac{1}{6}\)に近づいていくことがわかるだろう。 このようにある事(事象)が起こる事が期待される程度を表す数値のことを確率と呼ぶのである。


1の目が「出る」か「出ない」からの2通りしかないから確率は1/2じゃないの?

 ごく稀にこのように主張して確率の問題をすべて\( \frac{1}{2} \)で片付けようとする回答者がいる。 この他にも、「宝くじも当たるか当たらないかの2通りしかないから当たる確率は\(\frac{1}{2}\)」 といった思い切った主張もある。 すぐに、この回答が間違っていることには気付くだろうが、ここではちゃんと何で間違えているか説明する。
 確率は、「ある事象が起こる場合の数」を「起こりうるすべての場合の数」で割ることで得られる。 ここで重要なのは、「起こりうるすべての場合の数」の一つ一つは、「それぞれ同程度に期待できる」ことが要求される。 どういうことかというと、さいころを1つ、1回振る場合、「起こりうるすべての場合の数」は、
「1の目がでる時」
「2の目がでる時」
「3の目がでる時」
「4の目がでる時」
「5の目がでる時」
「6の目がでる時」
であり、それぞれはよほど変な形のさいころでない限り、これらは同じ確率で起こる。 このように、同程度に起こると期待されることを同様に確からしいと呼ぶ。
 さて、本題に戻って、「1の目が出る」場合と「1の目が出ない」場合は全く同程度に期待できない。 これは、同様に確からしくないのである。 このようにこのように全く比べても意味のないものを比べて、確率を\( \frac{1}{2} \)と出すのは非常にナンセンスなのである。 宝くじの例なんかは、とんちの効いた答えとして取り上げることが多いのだが、しっかり確率の基礎が分かっていれば、 全く確率を語るていを成していないことがすぐにわかるのである。

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