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 ショットノイズ


 光の量、光子数を計測する場合、光電効果が良く用いられる。 光子数が極端に少なくなった場合、光電効果による検出の際に統計的な揺らぎが相対的に大きくなってくる。 この揺らぎは無視できないほどでショットノイズ、またはショット雑音と呼ばれる。 このページでは特に難しく説明せず、ショットノイズとはどう言うものか簡単に説明しようと思う。
 光電効果は光を光電面(金属面)に当て、光電面から電子(光電子)が放出される。 この光電子を高電圧を使って検出することで、光子数を計測するのである。 このためには、いくつの光子数に対していくつの光電子が放出されるのか知っておく必要がある。

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図1 光電効果

図1のように100個の光子が光電面に衝突する場合、理想的には100個の光子の衝突に対して、光電子が100個放出されて欲しい。 でも実は、光子100個が光電面にぶつかった場合、光電子は90個検出されるの時もあれば110個検出されることもあるのである。 このようにばらつきを持って検出されてしまう。
 どのくらいバラつくのか計測してみると、このばらつきはポアソン分布という分布に従うことがわかっている。 ポアソン分布は非常に便利な数学的な特性を持っており、期待値(ここでいうところの光子数)が分散と等しいのである。 つまり、\( N \)個の光子が衝突した場合、放出される光電子の数の期待値は\( N \)で検出毎のばらつきは\( \sqrt{N}\)なのである。 ということはショットノイズは光子数\( N \)に対して、\( \sqrt{N} \)で表すことができるのである。 また、得られる信号とノイズの比であるSN比(SNR: Signal to noise ratio)は、 \begin{eqnarray} SNR = \frac{\sqrt{N}}{N} = \sqrt{N} \end{eqnarray} となる。SN比が大きければ大きいほど良い測定であると言えるので、光子数\( N \)を大きくする必要があるのである。

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