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電荷保存則と電気素量

カテゴリー:電磁気学

すべての物質は原子から構成されている。 原子の構造は、陽子と中性子を中心にして、その周りを電子が回っている。

原子番号の数だけ原子は存在し、原子核は正の電荷を持っている原子負の電荷を持っている電子電荷を持たない中性子で構成されている。

この原子核の電荷は


e×(陽子の数)− e×(電子の数)=電荷


となるのである。

この時の\( e \)の値を電気素量と呼び、単位はクーロン(C)で与えられる。


\begin{equation} e = 1.60217662 \times 10^{19}\ \mathrm{C} \end{equation}


驚くべきことに電荷は連続的な単位ではなく、\( e\)の倍数となる。

これはつまり、0.1\(e\)の電荷や2.8\(e\)と言った電荷は存在しないということを意味している。

これは物理の法則の中でもかなり不思議なことの一つである。


fig1-1-1.jpg
図1.炭素原子


外部からの物質のやり取りがない独立した系においては、その中の電荷の値は、化学反応、原子核反応、原子核のベータ崩壊、対生成・対消滅などあらゆる物理現象が起きようと変化することはない。

つまり、電荷は常に保存されるのである。

この法則を電荷の保存則という。

これは電磁気学を勉強していく上で最も基礎的な原理である。


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