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位置、速度、加速度の関係

カテゴリー:力学


位置、速度、加速度の関係について説明していく。

位置とは、物体がどこにあるかを表す量であり、 速度単位時間にどれだけ距離が進むのかを表し加速度単位時間に速度がどれだけ変化するかを表す。

高校物理では、速度\(v\)と位置\(x\)と加速度\(a\)の関係は以下のように示された。


\begin{eqnarray} x &=& \frac{1}{2}a t^2 + v_0 t \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (1) \\ v &=& at + v_0\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (2) \end{eqnarray}

ここで、\( v_0 \)は初速度である。大学では、物理の計算に微分や積分を用いてることが多い。

直感的に気づいている人も多いと思うが、位置、速度、加速度の時間変化はそれぞれの微分、積分の関係にある。

どう言うことかと言うと、単位時間にどれだけの距離を進むのかを表すのが速度である。

つまり、進んだ距離における時間の変化量が速度であるので、距離の微分が速度になる。


\begin{eqnarray} v = \frac{dx}{dt}\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (3) \end{eqnarray}

ということは逆に速度を積分すると距離になるのである。


\begin{eqnarray} x = \int v\ \mathrm{dt} = vt + x_0\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (4) \end{eqnarray}

ここで、\(x_0\)は積分定数で初期位置と呼ばれる。加速度と速度に関しても同じことが言える。

単位時間にどれだけ速さが変わるのかを表すのが加速度である。つまり、加速度は速度における時間の変化量を表すのであるから、


\begin{eqnarray} a = \frac{dv}{dt} \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (5) \end{eqnarray}

である。この式を積分することで、


\begin{eqnarray} v = \int a\ \mathrm{dt} = at + v_0\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (6) \end{eqnarray}

となり、高校で習った式(2)が導けた。ここで、\( v_0 \)も積分定数で初期速度と呼ばれる。

さらに式(6)を積分することで、


\begin{eqnarray} x = \int( at + v_0 )\ \mathrm{dt} = \frac{1}{2} at^2 + v_0 t + x_0\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (7) \end{eqnarray}

となり、初期位置\(x_0=0\)とすれば、高校の物理で習った式(1)を導けるのである。

このようにして、位置、速度、加速度は互いに密接に関係しているのである。

当然ではあるが、加速度は位置の2階微分である


\begin{eqnarray} a = \frac{d^2x}{dt^2}\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (8) \end{eqnarray}

で表される。

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