トップ > 物理数学 > 微分方程式を用いた解法(RL回路)

 微分方程式を用いた解法(RL回路)


 交流が印加される回路の電流の値は微分方程式で解くことができる。 図2-1のような抵抗(R)とコイル(L)が直列につながれた回路に交流の電圧\( V(t) \)を印加した場合を考える。 この回路は微分方程式方程式 \begin{eqnarray} L \frac{dI(t)}{dt} + RI(t) = V(t)\ \ \ \ \ \ \ (2.4.1) \end{eqnarray} を満たす。この微分方程式は非同次方程式である。 では、まず\( V(t)=0 \)として一般解を求める。 一般解は簡単に求まって、 \begin{equation} I(t) = C e^{-(R/L)t}\ \ \ \ \ \ \ (2.4.2) \end{equation} となる。ここで、\( C \)は積分定数である。 この積分定数が\( t \)によって変化すると考えて、次は特解を求める。 \( C=C(t) \)とした、(2.4.2)を(2.4.1)に代入すると \begin{equation} L e^{-(R/L)t} \frac{d C(t)}{dt} = V(t)\ \ \ \ \ \ \ (2.4.3) \end{equation} となる。(2.4.3)を積分して\( C(t) \)について解くと、 \begin{equation} C(t) = \frac{1}{L} \int e^{(R/L)t} V(t) dt + C_2\ \ \ \ \ \ \ (2.4.4) \end{equation} を得られる。ここで、\( C_2 \)は積分定数である。 (2.4.4)を(2.4.2)に代入することで、 \begin{equation} I(t) = e^{-(R/L)t} \left[ \frac{1}{L} \int e^{(R/L)t} V(t) dt + C_2 \right]\ \ \ \ \ \ \ (2.4.4) \end{equation} 電圧の変化に対する電流の変化を得ることができる。

fig01.png
図2-4-1 RL回路


もし、この回路に印加された電圧が交流ではなく直流であった場合を最後に考えてみる。 直流の場合、\( V(t) = V_0 \)であるので、(2.4.4)に代入して、 \begin{eqnarray} I(t) &=& e^{-(R/L)t} \left[ \frac{V_0}{L} \int e^{(R/L)t} dt + C_2 \right] \\ &=& e^{-(R/L)t} e^{(R/L)t} \frac{V_0}{R} + e^{-(R/L)t} C_2 \\ &=& \frac{V_0}{R} + e^{-(R/L)t} C_2 \end{eqnarray} を得る。これは一般解で、初期条件\( I(t)=0 \)を満たす解は \begin{equation} I(t) = \frac{V_0}{R} \left( 1 - e^{-(R/L)t} \right) \end{equation} である。これは直流の場合は電圧が印加されてからは指数関数的に電流の値が下がっていき、 やがては0に収束することを意味している。ちなみに印加された直後の電流は\( \frac{V_0}{R} \)となり、コイルのリアクタンスに依らない。

広告