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2-11 微分方程式を用いた解法(振動)



fig2-11-1.png
図2.11.1 ばねにつながれた質点

図2.11.1のようなばねにつながれた質点を考える。ばね定数を\( k \)、質点の質量を\( m \)とし、ばねの釣り合いの位置からのずれを\( x \)とすれば、 この系の運動方程式は、 \begin{eqnarray} m \frac{d^2 x}{d t^2} = m x’’ = - kx\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (2.11.1) \end{eqnarray} となる。この微分方程式は定数係数の同次方程式であるので、まずは特性方程式を立てる。 特性方程式は、 \begin{eqnarray} m \lambda^2 + k = 0 \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (2.11.2) \end{eqnarray} である。この方程式はすぐに解くことができて、 \begin{eqnarray} \lambda = \pm i \sqrt{k/m}\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (2.11.3) \end{eqnarray} である。つまり、1次独立な2つの解は\( \cos \sqrt{k/m} t \)、\( \sin \sqrt{k/m} t \)である。 つまり、一般解はこれらの重ね合わせ(足し算)で表されるので、 \begin{eqnarray} x(t) = A \cos \sqrt{k/m} t + B \sin \sqrt{k/m} t\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (2.11.4) \end{eqnarray} と一般解を得られる。ここで、\( A \)、\( B \)は定数である。三角関数の合成を使って、以下のように整理する。 \begin{eqnarray} x(t) = C \sin \left( \sqrt{k/m} t + \delta \right)\ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (2.11.5) \end{eqnarray} ここで、\( C = \sqrt{A^2 + B^2} \)は振幅、\( \tan \delta = A/B \)は初期位相と呼ばれる。 このようにして、一般解を得られ、釣り合いの位置からxだけ変異した質点は、その後式(2.11.5)で表されるように振動をする。 この振動を単振動と呼び、角振動数は\( \omega = \sqrt{k/m} \)として表される。