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フーリエ解析


 

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図5-1 周期的な関数

図5-1の様な関数\( f(x) \)があったとする。 この関数が周期的であったとして、\( f(x) \)を三角関数の重ね合わせ(和)で表すことをフーリエ解析と言う。 具体的にはなんらかの形で与えられた関数を \begin{eqnarray} f(x) = 1 + \cos \frac{\pi x}{L} + \sin \frac{\pi x}{L} + \cos \frac{2\pi x}{L} + \sin \frac{2\pi x}{L} + \cdots \end{eqnarray} と三角関数を当てはめることである。この三角関数への置き換えを「フーリエ変換」と呼ぶ。
 大学の数学、物理数学、電磁気学などでよく登場するが、実際のところどのような場面で利用されるかはあまり授業では教えてくれない。 例えば、株価、電気信号、地球の温度変化、風速変化、人口の変異などは数学的に完璧な周期関数ではないものの、 ”周期的な”変動をする。これらの変化に対してフーリエ変換を行えば、「いつどんな時、どんな状況にあったか」が数学的にわかるのである。 もっと言えば、株価や気温変動ならば今後の展開の予想も可能である。 この様に変動成分を関数として変換できるので、観測値や測定値の成分や性質を述べるときに非常に便利なのである。
 しかし、このような完全に数学的でない変動に対するフーリエ変換は三角関数の足し合わせで”完全に”表現することは無理であるので、ある種の最小二乗近似のように 近似した関数を得ることになるこに注意すべきである。
 観測物理学が電磁気を取り扱う研究などの実線の場ではその周期や変動を取り出すのに、利用する最も基礎的な解析手法である。 広告