セルシウス度・摂氏度
カテゴリー:熱力学
セルシウス度または摂氏度は温度の単位のことである。
セルシウス度は「℃」で表され、日本を含め多くの国で気温や体温を表す単位として使われている。(アメリカ合衆国では主に華氏が使われている。)
セルシウス度の由来は、1気圧のもとで、水が凍る温度を0 ℃、水が沸騰する温度を100 ℃とし、その間を100等分した温度を1度としたものである。
人間の体温はおおよそ36.5 ℃であることは経験的によく知られていることだろう。
図1. セルシウス度・摂氏度
摂氏温度や華氏温度は日常生活で使われるが、熱力学や物理学では絶対温度のケルビンが使われる。
絶対温度とは、原子・分子の熱運動がほとんどなくなる温度を0Kとする考え方である。
熱運動は、温度が高いほど激しくなり、原子や分子の運動エネルギーは大きくなる。
逆に、温度が低いほど鈍くなり、運動エネルギーは小さくなっていく。
そして、-273.15度で熱運動は停止するため、この温度を絶対零度といい、この温度を基準にしたものが絶対温度(ケルビン)である。
セルシウス度はケルビン度と1 ℃の間隔(温度間隔)が同じである。
ケルビン度を\(T\) (K)、絶対零度を\( T_0 = -273.15\) Kとするとセルシウス温度\( t \)は、
\begin{eqnarray} t = T - T_0 \end{eqnarray}
と表すことができる。
よくテレビなどでは摂氏として紹介される場合はセルシウス度のことを示す。
ちなみに物理や化学で使う方程式には、特別な理由がない限りはセルシウス度ではなくケルビン度を使うことが一般的である。
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