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自己相関関数の一般的性質(偶関数)

 自己相関関数の一般的な性質の1つに、自己相関関数は偶関数であるであるということが挙げられる。 では、自己相関関数はなぜ偶関数で表されるのかを簡単に示そうと思う。 関数\(x(t)\)の自己相関関数\( C(\tau) \)は、 \begin{eqnarray} C(\tau) = E[x(t)x(t+\tau)]\ \ \ \ \ \ \ \ \ (1) \end{eqnarray} で表された。ここで、\( E\)はアンサンブル平均、\( \tau\)はラグを意味する。 通常の場合は式(1)をアンサンブル平均ではなく、時間平均の形に書き換えることができて、 \begin{eqnarray} C(\tau) &=& \overline{x(t)x(t+\tau)} \\ &=& \lim_{T\rightarrow \infty} \int^{T/2}_{-T/2} x(t)x(t+\tau)\ dt\ \ \ \ \ \ \ \ \ (2) \end{eqnarray} となるのである。ここで、\( \tau = -\tau_1 \)を代入すると、 \begin{eqnarray} C(-\tau_1) = \lim_{T\rightarrow \infty} \int^{T/2}_{-T/2} x(t)x(t-\tau_1)\ dt\ \ \ \ \ \ \ \ \ (3) \end{eqnarray} となる。ここで、積分変数を\( t_1 = t-\tau_1\)と置き換えることで、式(3)は \begin{eqnarray} C(-\tau_1) = \lim_{T\rightarrow \infty} \int^{T/2 - \tau_1 }_{-T/2 - \tau_1} x(t)x(t_1 + \tau_1)\ dt_1\ \ \ \ \ \ \ \ \ (4) \end{eqnarray} とすることができる。ここで、区間\([-T/2,\ T/2] \)と区間\([-T/2 -\tau_1,\ T/2-\tau_1] \)を考える。 もし、\( T \rightarrow \infty \)の極限を取った場合、両者は一致する。 つまり、式(3)の積分区間を\([-T/2,\ T/2] \)とすることができるのである。 つまり、 \begin{eqnarray} C(\tau) = C(-\tau) \ \ \ \ \ \ \ \ \ \ (4) \end{eqnarray} ということができるのである。 よって、自己相関関数は偶関数なのである。

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