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 1階微分方程式(完全系)


 1階微分方程式 \begin{equation} \frac{dy}{dx} = \frac{P(x,\ y)}{Q(x,\ y)}\ \ \ \ \ \ \ (2.5.1) \end{equation} を \begin{equation} P(x,\ y)dx + Q(x,\ y)dy = 0\ \ \ \ \ \ \ (2.5.2) \end{equation} の形に変形する。この時、 \begin{align} \frac{\partial f(x,\ y)}{\partial x} &= P(x,\ y) &(2.5.3)\\ \frac{\partial f(x,\ y)}{\partial y} &= Q(x,\ y) &(2.5.4) \end{align} として、式(2.5.2)が関数\( f(x,\ y) \)の全微分 \begin{align} df(x,\ y) &= \frac{\partial f(x,\ y)}{\partial x} dx + \frac{\partial f(x,\ y)}{\partial y} dy &(2.5.5) \end{align} の形になっていれば、この微分方程式は完全系であるという。完全系であれば\( f(x,\ y) \)の全微分は \begin{align} \mathrm{d} f(x,\ y) &= 0 &(2.5.6) \end{align} となる。また、証明は省くが、完全ん系であるための必要十分条件は \begin{align} \frac{\partial P(x,\ y)}{\partial y} = \frac{\partial Q(x,\ y)}{\partial x} \end{align} である。

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例題
まずは例題、 \begin{align} y’ = \frac{dy}{dx} &= - \frac{x+y+1}{x - y^2 + 3} &(2.5.7) \end{align} を解いてみる。式(2.5.7)を分解すると、 \begin{align} (x+y+1)dx + (x-y^2 + 3) dy &= 0 &(2.5.8) \end{align} となる。 \begin{align} P(x,\ y) &= x+y+1 &(2.5.8) \\ Q(x,\ y) &= x-y^2 + 3 &(2.5.9) \end{align} とすると、 \begin{align} \frac{P(x,\ y)}{\partial y} &= \frac{Q(x,\ y)}{\partial x} &(2.5.8) \end{align} であるので、この微分方程式は完全系である。この関数に対して、それぞれの積分すると、 \begin{align} y =& \int P(x,\ y) dx = \frac{1}{2}x^2 + xy + x + C(y) &(2.5.9) \\ y =& \int Q(x,\ y) dy = xy -\frac{1}{3} y^2 + 3y + C(x) &(2.5.10) \end{align} よって、(2.5.9)と(2.5.10)それぞれの足らない項を補うと、 一般解、 \begin{equation} y = \frac{1}{2}x^2 + xy + x -\frac{1}{3} y^2 + 3y\ \ \ \ \ (2.5.11) \end{equation} を得る。

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